フィジカル・ディメンション
2020/09/27
今では「メートル」などが長さの単位として用いられていますが、かつては身体をもとにした「寸」や「尺」などの単位が使用されていました。身体と寸法が密接に関わっていた歴史を紐解きながら、身体スケールで都市を観察するレッスン=プレイが始まりました。
まずは自分の身体スケールに基づいたメジャーを作成することから始まりました。全員に2メートルの紐が渡され、自分の身体を基にした寸法を記録していきます。身体を基準とすることで人によって単位の長さが異なることを実感します。「身長によって、やっぱり印の位置がずれる」「小さい単位はみんな同じくらいだね」などなど。
その後、2人1組になり、街の中にある自分の気になるもの(タイルや手すり)の高さや長さを、それをマスキングテープを使って身体に記録していきます。いわば都市の寸法を身体にマーキングすることで、街中にあるさりげない装置やオブジェが人の身体スケールとどう関係しているかを理解していきます。普段とすこし異なる視点で街に触れるという行為が、参加者の皆さんには新鮮だったようです。「写真では分からない都市のリアルをかんじられた」「グループで行動することで街の小さな工夫に気づけて楽しかった」などの感想が出てきました。